プラセンタエキスは、エイジングケアとして女性に大変人気が高い原料の一つです。特にハリを期待される方が多く、実際にハリを実感した人も多くいるようです。そんなプラセンタエキスですが、もととなる胎盤が、何由来の胎盤なのか、どこで育ちどのように回収しているのか、胎盤の鮮度や製法によって全く成分が異なってきます。
佳秀バイオケムが独自開発した「バージンプラセンタ®」をご存知でしょうか?
展示会にいらっしゃったお客様によく「プラセンタは知っているけど、バージンプラセンタって何?」と聞かれます。
バージンプラセンタ®は、当社が独自技術で開発したプラセンタエキスです。製法がエキストラバージンオリーブオイルと似ていることから「バージンプラセンタエキス®」と名付けました(商標取得済)。高濃度で高品質、エビデンスもたくさんあります。
そんなバージンプラセンタ®について開発背景から製法、用途など説明していきます。
目次
- バージンプラセンタ®エキスの開発背景
- バージンプラセンタ®エキスの原料と鮮度(SSS条件)
- バージンプラセンタ®エキスの製法(HCP法)
- バージンプラセンタ®エキスの安全性
- バージンプラセンタ®エキスの機能性
- バージンプラセンタ®エキスの用途
バージンプラセンタ®エキスの開発背景
プラセンタエキスは、紀元前より世界中で不老長寿の薬や美容を目的として愛用され、近代医療において半世紀以上にわたり研究が重ねられてきました。
当社は、50年にわたり金属加工業を専業として化粧品や健康食品とは無縁の会社でしたが、バイオ研究分野でフィルターを開発している会社からお誘いによりフィルターを使った膜分離法の開発をきっかけにプラセンタという素晴らしい素材と出会いました。その後、「より活性が高く安全なエキスが欲しい」というお客様の声にお応えするかたちで、先人が築き上げた素晴らしい素材を更に進化させるべくバージンプラセンタ®エキスの開発に取組み、現在に至っています。
詳しくはこちら→ 佳秀工業の“ものづくり”
日本流通新聞にて掲載 「最高の化粧品をつくりたい」という言葉から開発に
バージンプラセンタ®エキスの原料と鮮度(SSS条件)
プラセンタエキスやプラセンタ粉末の原料は「胎盤」です。胎盤を英語でplasenta(プラセンタ)と言います。主に、豚・馬・羊・ヒトの胎盤から作られ、バージンプラセンタ®に使用している胎盤は、国産の豚由来のものになります。豚は1年に2回出産し、1度に10頭ほどの子どもを産むため、安定してプラセンタを採取することができ「豚プラセンタ」は最も流通しています。本来、胎盤は出産後捨ててしまう部分ですが、九州内の意欲的な畜産農家様の協力を得て、養豚場で新鮮な胎盤を凍結処理、直送していただいています。豚の飼育における徹底した健康管理は、胎盤の品質、プラセンタの鮮度にそのまま活かされています。
当社では、プラセンタエキスを造るにあたり「胎盤の鮮度」を大切にしておりSSS(トリプルエス)の基準を設けています。
【SSS条件】
条件1|Sanitary(清潔)
養豚場は農水省の定める飼養衛生管理基準を満たす施設であることとしており、プラセンタエキスに使用している原料は、徹底した品質・衛生管理の下で育てられた国産豚の新鮮な胎盤です。出産時に娩出される胎盤はすぐに採取され、洗浄・冷凍の後に、当社工場へと輸送されます。
条件2|Safty(安全)
健康な母豚から採取された新鮮な胎盤であり、胎盤入荷後、重量や色味の検査を行います。製造開始時には、一袋ずつ、人による官能検査(色味・におい)と同時に低分子の有機化合物を測るセンサーを用いて定量的に検査を行い、新鮮であると認められた胎盤のみを使用しています。
条件3|Standerdization(標準化)
当社より共通の資材(凍結トレー・密閉袋・ラベル・保管出荷管理表)を各農場へ提供し、胎盤の回収・冷蔵(温度管理)・洗浄・袋づめ・冷凍保管・出荷までの工程をマニュアル化し、遵守していただいています。袋づめした胎盤には、回収日・豚舎No・母豚No・胎盤重量・母豚の体調状態の記載を義務付け、一頭一腹単位で豚・胎盤の情報の「見える化」に取り組んでいます。
バージンプラセンタ®エキスの製法
バージンプラセンタ®エキスは独自の製法である「HCP法(高濃度細胞液精製法)」で精製しています。胎盤を液体と個体に分離し、それぞれ適した製法で有効成分を最大限に引き出しています。工業で培った技術をバイオケミカルの分野に応用した、ナノレベルの膜分離ろ過技術や温度管理、フリーズドライ製法により、高濃度で活性が高く、安全性の高いプラセンタエキスを造り上げました。
化粧品原料(バージンプラセンタ®エキス KX-シリーズ)は液体(細胞液)から得られるエキス「生エキス」のみを使用し、健康食品原料(バージンプラセンタ®純末 P100)には、異なる細胞賦活効果を持つ液体(細胞液)から得られるエキスと個体(胎盤組織)から得られるエキスを合わせた「Wエキス」を使用しています。
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バージンプラセンタ®エキスの安全性
使用している胎盤は動物由来であるため、ウイルス安全性への配慮が欠かせません。バージンプラセンタ®エキスを抽出する工程において、生エキスを使用し有効成分はそのままの活性で残す一方、危険を伴うという観点から、細菌・ウイルスは徹底的に取り除く必要があります。京都大学ウイルス研究所との共同研究を重ね「高耐熱性ウイルスの低温加熱処理による不活化」「新規膜分離技術による細菌・ウイルス除去」の実証試験を実施しました。
安全性1|高耐熱性ウイルスの低温加熱処理による不活化
当社の独自ノウハウにより63℃以下の低温加熱でも短時間で除去・不活化する技術を確率しています。この技術により熱に強い耐性をもつ細菌類・ウイルスを検出限界以下まで除去・不活化されていることを確認しました。
安全性2|新規膜分離技術による細菌・ウイルス除去
従来の膜ろ過技術の問題点として、高い膜間差圧による「目詰まり」がありました。
そこで、粒子の拡散力であるブラウン運動を利用する新規膜分離技術(ナノフィルトレーション)を確立しました。この方法において感染性試験を行い、細菌類だけではなくウイルスの除去も可能であることがわかりました。
安全性3|ヒト臨床レベルでの試験
ヒトパッチ試験、RIPT試験【「化粧品の安全性評価に関する指針」(日本化粧品工業連合会)に準拠したアレルギーテスト】を行い、刺激性やアレルギー性に問題ないことを確認しています。
(すべての人にアレルギーや刺激が起きないわけではありません)
バージンプラセンタ®エキスの機能性
機能性の研究は、福岡県工業技術センター生物食品研究所等の専門機関との連携を図り、培養細胞(in vitro)レベルでの機能性分析、ヒト臨床(in vivo)レベルでの試験を実施しています。
機能性研究1|培養細胞レベルでの機能性分析
表皮角化細胞、真皮繊維芽細胞・毛乳頭細胞で細胞増殖促進作用が認められました。とりわけ、毛乳頭細胞ではFGF7、VEGFといった育毛に関わる成長因子の産生促進作用が確認されています。
機能性研究2|ヒト臨床レベルでの試験
化粧品原料では、バージンプラセンタ®エキス塗布による、抗シワ効果や肌弾力などの肌質改善効果を示すデータ、健康食品原料では、バージンプラセンタ®純末P100摂取による、肌のバリア機能・弾力改善や抗疲労効果を示すデータが確認されています。
バージンプラセンタ®エキスの用途
バージンプラセンタ®エキスは、化粧品・医薬部外品原料や健康食品原料としてご利用いただけます。
化粧品(スキンケア)配合用として
バージンプラセンタ®エキスKX-1とバージンプラセンタ®エキスKX-3をご用意しております。
バージンプラセンタ®エキスKX-1は、医薬部外品原料規格プラセンタエキス(1)に適合した高濃度エキスです。臨床試験や細胞試験の結果、保湿に関わる有効性が確認されています。
バージンプラセンタ®エキスKX-3は、KX-1を市販の一般的な濃度に調整したエキスです。
化粧品(スカルプケア)配合用として
バージンプラセンタエキスKX-6をご用意しております。
臨床試験や細胞試験の結果、女性の育毛に関わる有効性を確認したスカルプ用のエキスです。医薬部外品原料規格プラセンタ エキス(1)に適合した一般的な濃度のエキスです。
健康食品配合用として
バージンプラセンタ®純末P100をご用意しております。
個液分離による天然生エキスと低分子化エキスのWエキスを配合した健康食品原料です。臨床試験や細胞試験の結果、保湿に関わる有効性が確認されています。カプセル状にしたり、ドリンク状にしたり可能です。
それぞれサンプルやエビデンスの資料などご用意しております。お気軽にご相談やご依頼をお寄せください。