プラセンタエキスは化粧品原料の中でもヒアルロン酸やコラーゲンに並ぶ人気素材です。
プラセンタエキスの魅力といってまず挙げられるのが様々な美容効果です。
特に、肌の保湿や弾力・ハリの効果を実感しているという声をよく聞きます。
そこで今回は、肌の基礎知識から、線維芽細胞に着目してお話しします。
化粧品原料メーカーの佳秀バイオケムが開発したバージンプラセンタエキスの線維芽細胞にもたらす効果についても紹介しています。
目次
肌についての基礎知識
私たちの皮膚は、大きく分けると、表皮・真皮・皮下組織の3つの層に分けられます。
【表皮】
表皮と呼ばれる部分は、わずか0.2ミリの厚さで、この中は更に角質層・顆粒層・有棘層・基底層の4つに分けられます。
基底層で生まれた表皮細胞は、細胞分裂を繰り返し成長しながら上へ上へと上がり角層へと移動していきます。その際にいらない成分をどんどん分解し、細胞の中身が減り、形が平らになっていきます。
顆粒層では、垢になる前準備をしています。角質の水分保持に重要なNMF(天然保湿因子)や細胞間脂質(セラミド)を生み出し、角質で健康なバリア機能の役割を作り出しています。そして不要になった細胞が垢となり剥がれていきます。
この一連の流れをターンオーバーと呼び、基底層から顆粒層まで成長するのに2週間、角質層から垢となってはがれ落ちるのに2週間。合計約28日が正常な肌サイクルと言われます。
このサイクルは、加齢とともに遅くなり、60歳になる頃には120日以上かかるともいわれています。
【真皮】
真皮には、毛細血管やリンパ管、神経などがあります。例えば紙で手を切ったとします。血が出る時、そうでない時がありませんか?この違いは、切れた先が表皮までですんだのか、それとも真皮まで切ってしまったのか、という違いです。真皮層は、お肌の弾力を司るところで、あなたもよく知っているコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが存在しています。
このお肌の弾力を担う成分は、加齢とともに減少し、自らの力で造る機能も衰えてしまいます。
【皮下組織】
皮下組織は、主に皮下脂肪がある場所で、体温を保つための断熱材といったところです。外部からの衝撃を和らげ、筋肉や内臓などが傷つかないようにするという役目もあります。
線維芽細胞とは
シワやたるみなどのお肌のトラブルは、冷暖房、紫外線、アレルギー物質、ストレスや睡眠不足など様々な内外の要因が大きく影響しています。
このような肌トラブルを少しでも抑えるためには、表皮や真皮が正常に働いている必要があります。
その中でも真皮に存在する線維芽細胞が重要です。
線維芽細胞は、肌の弾力や潤いを保つ細胞で、若々しいお肌に欠かせない、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作り出すことのできる組織です。
コラーゲンやエラスチンは肌の弾力やハリ向上に大事な成分で、ヒアルロン酸は肌の潤いに欠かせない成分です。
また、線維芽細胞は相互転換機能があり、骨の細胞や軟骨細胞、脂肪細胞などの他のタイプの細胞に分化するという優れた力を持っています。
この線維芽細胞も紫外線などによって、細胞分裂といった新陳代謝機能が低下してしまいます。
その結果として肌トラブルを生むことになるのです。
プラセンタエキスでの線維芽細胞増殖効
プラセンタエキスを作る化粧品原料メーカーはいくつかあり、それぞれに機能性や安全性などの品質を評価し提供してくれます。
私たち佳秀バイオケムでもこれまでに様々なプラセンタエキスの品質評価を行ってきました。
その中には、プラセンタエキスの線維芽細胞増殖効果もあります。
化粧品用原料であるバージンプラセンタエキスKX-1を1%濃度で線維芽細胞に振りかけた際に、線維芽細胞の増殖効果を確認しました。
細胞増殖することでその働きも活性化することが期待できます。
また同時に、線維芽細胞培養液中のヒアルロン酸量が増加していることも確認し、ヒアルロン酸産生促進効果があると考えられます。
これらの結果から、バージンプラセンタエキスは肌の保湿や弾力・ハリに有効であると考えられます。
プラセンタエキスを製造する化粧品原料メーカーによって製法が異なり、それぞれ違った品質を謳っている事かと思います。
どのような化粧品を作りたいのかというコンセプトに合わせて、プラセンタエキスを選ぶことをお勧めいたします。